プードルについて
プードルとは?
ティーカッププードルは、もともとフランスやドイツで水辺の猟犬として活躍していたスタンダードプードルをルーツに持つ犬種です。その名前はドイツ語の「プーデル(Pudel)」に由来し、「水しぶきをあげる者」という意味があることからも、水の中での作業に長けていたことが伺えます。
小型化の始まり
プードルの小型化が始まったのは16世紀ごろのこと。フランスでは、プードルがその美しい被毛と賢さから貴族たちの間で愛され、室内で飼いやすいように次第に小型の個体が選ばれて繁殖されるようになりました。こうしてミディアムプードル(ミニチュアプードル)、さらに小さなトイプードルが生まれ、今日の可愛らしい姿へとつながっています。
18〜19世紀
トイプードルは、特にフランスの上流階級の女性たちの間で流行しました。社交界では優雅で賢いトイプードルが、ペットとして愛されました。
20世紀初頭
トイプードルはその可愛らしさと高い知能から、アメリカやイギリスでも人気を集めました。1930年代には、アメリカの愛犬団体「アメリカン・ケンネル・クラブ(AKC)」によって正式な犬種として認定され、世界中で多くの人々に愛される存在となっています。
日本への伝来
日本でトイプードルが紹介されたのは、昭和中期(1950〜1960年代)頃とされていますが、広く注目を集めるようになったのは2000年代以降です。特に日本では、一般的なトイプードルよりもさらに小さな「タイニーサイズ」や「ティーカップサイズ」と呼ばれる可愛らしいタイプが人気を集め、多くのご家庭で愛されています。


プードルのサイズ分類と選び方
現在、日本ではプードルは体高(地面から肩までの高さ)によって、次の4つのサイズに分けられています。
- スタンダード・プードル(体高 45〜60cm)
- ミディアム・プードル(体高 38〜48cm)
- ミニチュア・プードル(体高 28〜38cm)
- トイ・プードル(体高 28cm 以下)
このうち、トイ・プードルよりさらに小さなサイズで、成犬時の体高が約23cm以下・体重2.0kg以下の子を、一般的に「ティーカップ・プードル」と呼ぶことが多いです。また、それより少し大きく体重が2kg台の子は「タイニー・プードル」と呼ばれることもあります。
なお、トイ・プードルの標準体重は2.5~4.5kgほどですが、同じ体高でも骨の太さや筋肉のつき方によって印象が異なるため、体重はあくまでも目安とお考えください。
最近は特に小さなサイズのプードルが人気ですが、「ドッグランに行きたい」「お友達のわんちゃんと遊ばせたい」といった将来の楽しみをお考えでしたら、体の小ささだけでなく、骨格がしっかりしているかどうかも大切なポイントです。小さすぎる子は、じゃれ合いの中で骨折してしまうこともありますので、見た目だけでなく、健康面も重視して選んでいただければと思います。

プードルの毛色と特徴
きれいな一色毛であることを理想とし、ブラック、ホワイト、ブルー、グレー、ブラウン、アプリコット、クリーム、シルバー、シルバー・ベージュ、レッドなどがあり、同色内の濃淡はあります。カフェ・オ・レ色はブラウン系色の中に含まれます。 繁殖しているブリーダーはあまりおりませんが2色以上のパーティーカラーはアメリカやイギリスで人気が出てきており、また違う色の差し毛があっても健康上は問題がないので、個性的な子をお探しの方に人気です。
また、プードルは歳を重ねるにつれて、毛色が変化し退色する犬種です。レッドやアプリコット、シルバーなどの中間色だけではなく、基本色であるブラックやホワイトでも一部分に違う色の毛が生えてくることもあります。
色が変化する時期やスピード、程度に個体差はありますが、基本的にプードルの毛色が変わることは自然現象であることと認識しておきましょう。
プードルの人気カラー紹介
レッド
ホワイトやブラックに比べると歴史が浅い色ですが、テディーカットの火付け役となった今一番人気のカラーです。
レッドの中でも赤に近い茶色から、ダークな茶色までさまざまです。
アプリコット
淡いオレンジに近い色で、部分的に毛色の濃淡があることも。
ホワイト同様、カラーリングを楽しむことができます。
ホワイト
プードルの基本色の一つ。子犬の時はクリームに近い色をしている子も多いです。
将来、カラーリングを楽しむことができます。
ブラック
こちらも基本色のひとつ。
光沢のない「ジェットブラック」と呼ばれる漆黒から、毛先が赤っぽく見えるタイプまであります。
かっこよく、上品な印象です。
ブラウン
あまり見かけない色ですが、ホワイトやブラックと同様に古くからある基本色です。
目ぶちや鼻、リップラインがレバー色になります。
シルバー
子犬の時はブラックですが、成長とともに鼻先や足先から色が薄くなります。
成犬になっても部分的に毛色の濃淡が見られます。